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DIARYバックナンバー
末期社会 2008.4.25
NHKラジオ「ラジオ井戸端会議」でスタジオに入る前に、近くのホテル・ラウンジで取材を受けた。
インタビューするのは30歳まえの某新聞記者。
後期高齢者保険についての話になった。
ぼくはあるテレビ局で、キャスターがしてくれたある笑い話を思い出した。
ゲストコメンテーターが「後期」というところを「末期」と言い間違えたのだという。
それもなんども。
そのつど「ええ、そうですね後期高齢者保険」と訂正するのだが、その人は最後まで「末期高齢者」を通したという。
末期!はまずいだろう。
そうすると、末期、後期、前期があることになる。
そのまえは準高齢者か。

ついこの間、老人ホームを丸二日体験取材した。
街を歩いていても高齢化社会を肌で感じるが、外を歩いている人など、まだまだ若い! と思い知った。
社会から隠れたところにほんとうの高齢者はいるわけです。
さて、その若い新聞記者がいうには、もうその歳で「老後のためにはいま貯蓄はどうしたらいいか」などと仲間とよく話すそうだ。
おお、その二十代で!
よく聞く音楽も最近のではなく60、70年代のもの。
いい曲が多いからだそうです。
末期なのは人ではなく、この活気のない、将来のない社会そのものか。
末期日本社会。

殻付きカキ 2008.4.15
久しぶりに殻付きカキを食べた。
厚岸産から広島まで、国産の肉厚の見栄えのいいものが皿にのって出てきた。
小売店の店先から殻付きカキが姿を消して2年。
自分でナイフを入れて食すということができなくなった。
だからオイスターバーにいくしかない。
が、この久しぶりのカキ、風味がまるでない。
産地ごとの違いもほとんど感じられない。
想像するに、ノロウイルス騒動で、カキをとりだし水道の流水で十分消毒し、さらに丹念に洗った蛎殻にもどして出しているのではないかということ。
これではレモンやソースの味だけで、生牡蠣の風味はなくなる。
とうとう日本から生牡蠣がなくなった。

執筆のフリ 2008.4.9
先日、韓国の放送局が取材にやってきた。
どうしても仕事部屋でインタビューしたいということで、乱雑な場所での受け答えに。
それが1時間もあって、丁寧なのはいいけれど、いささか疲れました。
日本の放送局とは作り方、姿勢が違うのか。
むこうでも暴走老人が増えている、ということらしい。
連続殺人事件犯人の老人、南大門の放火犯もたしか高齢者だったような。

で、きのう読売のCS局が執筆風景を撮影に。
こちらはとても丁寧ながらコンパクトにまとめる取材で楽でした。
もっとも執筆している映像取材だけでしたからね。
執筆しているふりを、というリクエストだったけれど、ほんとうに原稿を書き始めてしまい、こんなこともあるのかとびっくり。
カメラマンからの注文もなく、ずっと静かだったからだろうか。
たいてい気が散ってだめなのに。
テレビや雑誌の写真でパソコンに向かっている著者などが出てくるけれど、つい同情する。
でたらめにキーを叩いているんだろうなあ、と。
いや、人によって違うのか。

土豚とライオン 2008.4.4
土豚という動物がいる。
アフリカ南部に生息するアリクイのような生き物。
近縁種がまったくいないという珍しいもの。
その死骸解剖を見学した。
東大の研究室の扉を開けると、生臭い臭いが漂っている。
死骸は内臓が抜かれて、首もなかった。
首はどこかほかの研究室にもっていかれたという。
奇妙なのは腕。
1メートルを超える体長にもかかわらず、土を掘って穴に潜りこむ。
そのため前足が発達していて、指とツメも異様に長い。
しかもモグラのように変形している。
映画エイリアンを思わせる。
持ち上げてみると、その腕(前足か)はずっしりと重かった。
その隣ではライオンの前足が解剖されていた。
大きな肉球がはがれてピンク色の肉が見える。
研究はスピードと腕力を支える筋肉とか。
機能美があるというが、私には生々しさが先にくる。
デジカメに納めたがさすがにお見せできない。
こうした解剖は産学協同歩調の大学にあって、消滅寸前だとか。
むしろ分子生物学という遺伝情報学に駆逐されつつある。
モノではなく情報優先は学問分野でも進んでいる。
骨と筋肉を眺め、あれこれ思考思索する研究態度は古い! ということらしい。
思索から情報検索へと、バカげた社会がやってきた。

金八先生 2008.4.3
スタジオでお会いした武田鉄矢さんは、ときどき「知りまシェン」といような博多なまり(今ではだれも使わないが)をだすのだが、かなり意識的に見えた。
「が」の発音はばりばりの東京標準。
使い分けができている。
にしても、話の転換、ずらし方は天下一品。
なるほど、長い間、この世界で活躍している人だと感心しました。

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